AIで経営戦略室をつくった話
AIで経営戦略室をつくったら、思いのほか良い感じだったのでブログに書き留めておこうと思います。
「経営戦略室」なんてカッコつけた言い方してますが、つまるところ「経営の相談役をAIに担ってもらった」というだけのお話ではあります。
今のところ、この使い方は結構気に入っていて、僕と同じような中小企業の社長さんにオススメです。
中小企業の経営者、ガチな相談役がいない問題
経営者は孤独、なんてよく言われたりしますが、とにかく相談相手がいない。
コンサルをつけている人や、いわゆる経営者団体みたいなコミュニティに参加している人はまた別かもしれませんが。
仲の良い経営者との雑談の中で、それっぽい話題になることもありますが、雑談の域を超えません。
お互い言えることと言えないことはどうしてもありますし。
求めているのはそういった雑談ではなくて、「経営やビジネスにおけるあらゆる知識を持ち、自社のこともよく理解(数字的な意味で)してくれている相談役」なんですよね。
あらためてこうして文字にしてみると、そんな都合の良い人がそうそういるはずもなく。
まったく、人間は欲深い生き物です。
じゃあAIでええやん
そんな風に悶々としながらも、P/L(損益計算書)を眺めていたある日のこと。
客観的にこの業績はどう評価されるんだろう?そんな風にふと思ったわけです。
税理士さんに相談すれば、それなりに答えてくれるけど、それはあくまで一意見ですし(税理士さんを信用していないとかそういう話ではなく)、自分の感覚だとバイアスがかかる懸念もある。もっとこう、個人的な価値観や先入観を持たず、本当の意味で客観視した評価が欲しいというか。
うちは創業から14年目になるんですが、
同規模の同業他社さんの労働分配率とか、経常利益率とか知らないですし。
そこでなんとなく、「あ、AIに分析してもらえばよくね?」と気付きました。
なにより、AIに会社の業績を評価してもらうなんて、なんだかおもしろそうです。
普段の業務ではAIを使うことも増えてきたのにね‥。なんで気づかなかったんだろう?
さっそくAIに評価してもらう
さっそく、うちの業績をAIに伝え、評価を仰ぎます。
ちなみに僕がメインで使っているのはGeminiの有料版ですが、このあたりはお好みで。
スプレッドシートを読み込ませることもできるんですけど、とりあえずこんな感じのプロンプトを打ってみました。
当然ここには書けませんが、金額もすべて入力します。
半期終了時点での今期(第12期)の業績見込みです。
・従業員数や職種
・事業内容
・売上とその大まかな内訳
・変動費とその大まかな内訳
・粗利とその大まかな内訳
・固定費とその大まかな内訳
・営業利益
・経常利益
・その他補足事項などこの業績をどう評価しますか?
すると、全体的な評価や業界平均値との比較、課題などいろいろ答えてくれます。

お見せできないのがなんとも歯がゆいのですが、多岐にわたって気付きを与えてくれるような評価をしっかりしてくれるんですよね。
個人的には求めていたことにかなり近い回答をえられて大満足です。
同じプロンプトでも、AIによって回答が異なる部分が多々あるので、複数のAIモデルを使いわけてもいいかもしれません。
評価だけでなく、AIを相談役に昇華させる
これでまずうちの業績がどういう状況なのかはAIに理解させることができました。
客観的な評価もえられ、当初の目的は達成です。
さらに今後、この業績をふまえてあれこれ相談できる状態までもっていきたいと思います。
そのため、僕の基本的な考え方等を学習させます。
目標、これまで苦労したこと、大切にしていること、自社の強みや特徴、事業方針etc..、なんでもいいので、今後相談するにあたって知っておいてほしい前提事項なんかを打ち込んでいきます。
あとはまあ実際に相談した際の会話を通じて、理解を深めていってもらいましょう。
このあたりは人間と同じですね。
人間と違うのは、いつでも一瞬で回答してくれることと、圧倒的な「集合知」を持っていること、個人的な価値観や感情を持ち合わせていないことです。
「AI」と「中小企業経営者」の相性の良さ
どうしても生成AIだとか何かを生み出す使い方、あるいは単純作業の効率化だとか、そういった使い方が注目されやすいように思います。(この記事冒頭のキービジュアル・サムネイルもGeminiで生成しました)
それはそれでもちろん画期的で素晴らしいんですけど、AIってつきつめれば集合知であり、こういった「評価させる」という使い方こそ、本領を発揮する部分もあるんじゃないかなーって思いました。
そういう意味では、「AIでいい」というより「AIがいい」とも言えるかもしれません。
AIから得られる「集合知」に基づく評価と、相談相手のいない中小企業の社長、という組み合わせが、とても相性が良いと思っています。
経営において、「AIの参謀を持つのは当たり前」。
そんな未来が、もしかしたらくるのかもしれませんね。
おもしろそう!と思った方は、ぜひAIに自社の業績を評価してもらってみては。
ではでは。
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