Google reCAPTCHAとは?料金形態・注意点をわかりやすく解説
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お問い合わせフォームを公開していると、人間ではなくプログラムが自動で大量送信してくるスパムメールが届くことがあります。Google reCAPTCHAは、こうしたスパムやボットによる不正アクセスを防ぐための、Googleが提供するセキュリティサービスです。本記事は2024年5月の初稿公開後、Googleの料金改定や仕様変更を踏まえて随時加筆・更新しています。reCAPTCHAの仕組み・料金体系・注意点をわかりやすく解説します。
この記事のポイント
- reCAPTCHAは「人間かボットか」を自動判定し、フォームへのスパム送信をブロックする
- 2024年8月の価格改定により、無料枠が月100万件から月10,000件へ大幅縮小された
- 2024年8月以前に導入したreCAPTCHAは、2025年末までにGoogle Cloudプロジェクトへの移行が必須だった(すでに期限が過ぎている)
- 無料枠はサイト単位ではなく、Google Cloudプロジェクト(組織)全体で合算される
この記事が向く人・向かない人
向く人
- お問い合わせフォームへのスパム送信に悩んでいる方
- reCAPTCHAの導入・料金を検討している方
- 以前からreCAPTCHAを導入しており、移行や課金の状況を確認したい方
向かない人
- reCAPTCHAの技術的な実装方法(API連携等)を詳しく知りたいエンジニアの方
目次
Google reCAPTCHAとは何か?
Google reCAPTCHAは、Webサイトのフォームへのスパム送信やボット(自動プログラム)による不正なアクセスを防ぐための、Googleが提供するセキュリティサービスです。
お問い合わせフォームを公開していると、人間ではなくプログラムが自動で大量送信してくるスパムメールが届くことがあります。reCAPTCHAは「人間かボットか」を自動判定してブロックする仕組みです。
バージョン(v3)では、ユーザーが何かを入力・クリックする必要もなく、裏側で静かに動作します。フォームの使い勝手を損なわずにスパム対策ができる点が、広く普及している理由です。
Google reCAPTCHAの料金体系はどうなっているのか?
reCAPTCHAは一定件数まで無料で使えますが、2024年8月の価格改定以降、無料上限が大幅に引き下げられました。それ以前は月100万件まで無料でしたが、現在は以下の料金体系です。
(出典:Google Cloud 公式ドキュメント、2026年4月23日更新)
| プラン | 月間の判定件数 | 費用 |
|---|---|---|
| Essentials(無料) | 〜10,000件/月 | 無料(超過でサービス停止) |
| Premium(定額課金) | 10,001〜100,000件/月 | $8/月(定額) |
| Premium(従量課金) | 100,000件超/月 | $0.001/件($1/1,000件) |
| Enterprise | 大量利用 | Googleへ要問い合わせ |
一般的な中小企業のコーポレートサイトは無料枠内に収まりやすい
月10,000件という上限は、月間のサイト訪問数(ページビュー)とおおよそ比例します。工務店・士業・美容室などの地域密着型サイトや、従業員数十名規模の企業サイトであれば、月間ページビューが10,000を超えるケースは多くありません。お問い合わせフォームのページだけに絞って設置する運用であれば、さらに余裕を持って無料枠内に収まります。
ただし、スパムbotから集中的なアクセスを受けているサイトでは、実際の訪問者数が少なくてもブロック件数が急増することがあります。その場合は課金が発生する可能性があります。
「判定件数」にはスパムのブロック数も含まれる
実際の問い合わせが月数件であっても、ボットが大量にアクセスしてくるサイトでは、ブロック件数が月10,000件を超えることがあります。その場合は無料枠オーバーとなります。
無料枠はサイト単位ではなく組織全体で合算される
見落とされがちですが、この10,000件という無料枠は、個別のサイトごとではなく「Google Cloudプロジェクト(組織)」全体で合算されます。複数のサイトを同じGoogleアカウント・プロジェクトで運用している場合、すべてのサイトの判定件数の合計でカウントされる点に注意が必要です。
無料上限を超えるとどうなるのか?
無料枠のある「Essentialsプラン」のまま月10,000件を超えると、reCAPTCHAが正常に機能しなくなります(v3の場合、判定が無効化された状態になり、実質的にスパム対策が効かなくなります)。フォーム自体の表示や送信は引き続き可能ですが、スパムブロックの機能は働かなくなるとお考えください。翌月1日になると、自動的にカウントがリセットされ、再び無料枠で利用できるようになります。
課金設定(Premiumプラン)を有効にした場合は、10,000件を超えた月のみ$8が請求されます。スパムの少ない月は引き続き無料のままです。
以前からreCAPTCHAを導入している場合、何か対応は必要か?
2024年8月以前にreCAPTCHAを導入していた場合(いわゆる「reCAPTCHA Classic」、旧管理画面で発行したキーを使用している場合)は、2025年末までにGoogle Cloudプロジェクトへの移行が必須とされていました。本記事執筆時点(2026年)ではすでにこの移行期限を過ぎています。
移行しなかった場合でも、Googleが自動的にプロジェクトを作成して移行する仕組みになっていますが、その際に課金アカウントが未設定のまま移行されると、無料枠(月10,000件)を超えた時点でreCAPTCHAが無効化されてしまいます。旧管理画面でreCAPTCHAを設定したまま長期間確認していないサイトをお持ちの方は、現在の稼働状況を一度確認することをおすすめします。
また、Google Cloudプロジェクトの作成には、無料枠内での利用であっても本人確認用にクレジットカードの登録が必要です(登録のみで、無料枠内であれば請求は発生しません)。
Google reCAPTCHA導入時の注意点・デメリットは何か?
スパムを100%防げるわけではない
reCAPTCHAはスパムを大幅に減らす効果がありますが、すり抜けてくるケースもゼロではありません。あくまで「対策の一手」としてご理解ください。
ユーザーのデータがGoogleに送信される
フォーム利用者の行動情報(マウスの動き、ブラウザ情報など)がGoogleに送信されます。自社のプライバシーポリシーへの記載が必要な場合があります。
将来的な仕様変更・料金変更のリスク
今回の価格改定のように、Googleのサービスは仕様・料金が予告なく変更されることがあります。無料で使い続けられる保証はなく、将来的に追加コストが発生する可能性があります。
Googleプライバシーポリシーの表示義務が変わった(2026年4月以降)
以前は、reCAPTCHAを導入したサイトにGoogleのプライバシーポリシーへのリンク表示が義務付けられていました。しかし2026年4月2日以降、この表示義務は廃止されました。Googleがデータ処理者の立場に移行したことに伴う変更です。
現在Googleは、既存の導入サイトに対してもGoogleプライバシーポリシーへの参照を削除するよう推奨しています。代わりに、自社のプライバシーポリシーにreCAPTCHAの利用について記載することをおすすめします。
(出典:Google Cloud Fraud Defense – Frequently Asked Questions)
WordPressサイトでのスパム対策には他にどんな選択肢があるのか?
WordPressで構築したサイトの場合、reCAPTCHA以外にも以下のような対策方法があります。
日本語入力チェック
お問い合わせフォームに「日本語が入力されていないと送信できない」という制限を設ける方法です。海外から送られてくる英語のスパムに対しては一定の効果があります。日本語を使うスパムや日本語に対応したbotには効果がないため、あくまで日本語以外のスパムが多い場合、かつ外国人や海外からのお問い合わせが不要な場合にのみ打てる対策です。
画像認証
送信前にゆがんだ文字や数字を読み取らせる「画像認証」を設置する方法です。botによる自動送信を防ぐ効果があります。ただしユーザーの手間が増えてしまうため、問い合わせ数が減ってしまう可能性があります。

Akismet
WordPressには初期状態から「Akismet」というスパム対策プラグインがインストールされています。スパムを自動的に検出・除去する機能があり、精度も高いサービスです。
ただし、企業のコーポレートサイトなど商用目的のサイトで無料プランを使用することはライセンス上認められていないため、商用サイトでの利用は有料となります。現時点で、Google reCAPTCHAとの金額差はあまりありませんが、まずは無料枠のあるGoogle reCAPTCHAを導入してみる、という選択がベターです。
| 対策方法 | 効果 | コスト |
|---|---|---|
| 日本語入力チェック | 低〜中(海外botには有効) | 無料 |
| 画像認証 | 中(ユーザーに手間がかかる) | 無料〜 |
| Akismet | 高 | 商用は$8.33/月〜(年払い) |
| Google reCAPTCHA | 高 | 月10,000件まで無料〜$8/月 |
よくある質問
Q. 無料枠を超えたら自動で課金されますか?
A. いいえ。課金設定(Premiumプラン)を有効にしていない場合、無料枠を超えても自動課金はされず、reCAPTCHAが単に機能停止(エラーを返す)するだけです。課金を望む場合は、明示的に課金設定を有効にする必要があります。
Q. 複数のサイトでreCAPTCHAを使っています。無料枠はサイトごとにありますか?
A. いいえ。無料枠の10,000件は、個別のサイトごとではなくGoogle Cloudプロジェクト(組織)全体で合算されます。複数サイトを同じアカウントで運用している場合は、合計の判定件数に注意が必要です。
Q. 昔からreCAPTCHAを設置していますが、何か対応が必要ですか?
A. 2024年8月以前に導入した場合、2025年末までにGoogle Cloudプロジェクトへの移行が必要でした。現在すでにその期限を過ぎているため、移行状況や課金設定を確認することをおすすめします。未確認のまま放置していると、無料枠超過時にスパム対策が無効化されている可能性があります。
Q. この記事の情報はいつ時点のものですか?
A. 本記事は2024年5月の初稿公開後、Googleの料金改定(2024年8月)やプライバシーポリシー表示義務の変更(2026年4月)など、仕様変更のたびに加筆・更新しています。reCAPTCHAはGoogleの仕様変更が比較的頻繁なサービスのため、最新の料金・要件は記事内の公式ドキュメントリンクもあわせてご確認ください。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何をするサービス? | フォームへのスパム・ボットをブロック |
| 費用 | 月10,000件まで無料/超過で$8/月〜(プロジェクト全体で合算) |
| 主な注意点 | スパムを完全には防げない、将来の仕様変更リスク、2025年末までの移行期限(すでに経過) |
| 向いているケース | スパムに悩んでいるお問い合わせフォームがある |
スパム対策の方法はサイトの状況によって異なります。どの対策が合っているか判断に迷う場合、あるいは以前導入したreCAPTCHAが正しく機能しているか不安な場合は、まずはお気軽にご相談ください。お客さまのサイトに合った方法をご提案します。
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2006年よりWebサイト制作・運用に携わる。2012年名古屋市にて株式会社アットノエルを創業。
建築・医療・製造業・士業・商社・小売業等、中小企業から上場企業まであらゆる業種のWeb活用を支援し、主にWebサイトの企画や運用サポート、お客さまの相談役を担っています。
「最適化」と「情報整理」が得意です。
»著者プロフィール
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